

今、なぜ人権を学ぶのか?
現在も、様々な差別や偏見(まちがった見方、偏った見方や考え方)によって、日本だけでなく、世界中の人々が苦しんでいます。ひとくちに差別といっても、長い間続いてきたものや、つい最近行われるようになったものなど、いろいろあります。このような差別をなくし、世界中の人が幸せになるためには、何よりもお互いの人権を尊重することが大切です。そして、このような差別解消の動きは、世界的な規模で活動が展開されています。
上三川町でも、人権に関する授業や行事等を通して、生徒一人一人が人権を尊重し、差別意識や偏見を持たないようにしようと取り組んでいます。このような学習を通して、物事を正しく判断したり、人権尊重の気持ちを高めたりすることができるように、みんなで心がけ、実践していきましょう。皆さんは、自分自身のことを、「人権意識が高く、人権感覚が鋭い人間だ」と思っていますか?
「人権意識」とは、人権に関して持っている知識と考える力のことです。「このような言葉は相手を傷つけてしまう」とか、「こういう態度をとると相手を見下したことになる」などというようなことを理解し、判断する力を「人権意識」といいます。「人権感覚」とは、人権侵害に気づいたり、人権にかかわる言動に敏感に反応したりする能力のことです。
皆さんは、小学校の時から、人権意識を高める機会が何度もあったと思います。差別はいけない、他人を侮辱してはいけない、といったことはすでに十分理解していることでしょう。しかし、人権意識が高いだけでは不十分なのです。目の前に人権にかかわる問題が起きていても、それに気づかなければ、人権意識は何の役にも立ちません。人権感覚が鋭くないと、人権問題を解決することはできないのです。人権意識を高めることはできても、案外、人権感覚をみがくことができていない場合が多いのです。
今回の集中人権学習は、人権意識を高めて、人権感覚を磨くいい機会になると思います。真剣に、自分に何ができるのかをよく考えるチャンスにしてください。